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  3. ソバと食育

そば打ちも身近に

体験スクールや料理教室、自然合宿などの様々なシーンで子どもが多く遭遇する「そば打ち体験」。
誰しも一度は経験したり、あるいは目にしたことがあるのではないでしょうか?

蕎麦は、日本人にはとても身近な食べ物でもあります。
蕎麦専門のチェーン店もありますし、コンビニエンスストアのお弁当や、カップ麺としても広く普及していますよね。
蕎麦をアレンジした様々な食品も存在しており、日本の文化に深く根付いた食材とも言えるでしょう。

実際、蕎麦の歴史はとても古く、お寿司や天ぷらのように、日本独自の発展を遂げてきた食べ物でもあり、その名前は世界的に知られています。
季節の節目にも大切にされる食べ物で、年越し蕎麦はその典型であると言うことが出来るのです。

蕎麦について知ること、蕎麦を自分で作って見ることは、食べ物の歴史を知り、起源を理解すると同時に、子どもたちが季節のことや風土のことを考えるとても良い機会になります。
地方によって蕎麦の特徴が違うこともありますから、自分たちの地域の特性を知ることや、他の地域について興味を持つことにも繋がっていくでしょう。

そもそも歴史と伝統を知ることは、食育にとってとても重要なことなのです。
自分たちで作ると、それらの知識はより深くしみ入りやすいですしね。
蕎麦には、普段身近な食材から、なかなか使用しない食材まで様々なものが使われていますから、原産地などについて学習する機会にもなるでしょう。

自分たちで作るということは?

実際の職人であればいざ知らず、まだ小さな子どもが蕎麦を打つことは、結構な重労働となります。
分量を計って、器具を用意するところから始めれば、かなり大きな仕事にもなります。
苦労をして作り上げた分、その食事に関する経験は、子どもの人生にとって大きなエネルギーとなるのです。

そば打ち体験のような場合は、誰かと一緒に作ることにもなりますから、協力して何かを作り上げるとても良い経験にもなります。
食べるものは命に直結することですから、実はとても貴重な経験でもありますよね。

どのくらいの分量を混ぜ、どのくらいの力が必要で、どんな手間や時間をかけることで自分たちの食事が出来あがるのか、その身をもって知ることで、日々の食事に感謝する心が生まれます。
特に蕎麦打ちの場合は、茹でるために火を使ったり、切るために包丁を使ったりしますから、調理も経験することになります。
毎日の食事を作ってくれている両親や調理師さんに対する感謝の心も生まれます。

感謝の気持ちは、そのまま食事への興味や、礼儀作法にも繋がっていきます。
蕎麦打ちというひとつの体験学習を通して、子どもたちはたくさんのことを知り、育っていくことが出来るのです。